Apphemeride

天文用語集

天文用語集

天体暦、座標、日食や月食には、専門のことばがあります。Apphemerideで出会う主な用語を、短く、正確に解説します。詳しいしくみは、それぞれの関連ガイドをご覧ください。

あ

アステリズム
正式な一つの星座とは別の、目立つ星の並びです。おおぐま座の一部である北斗七星や、ベガ・デネブ・アルタイルを結ぶ夏の大三角などが代表例です。星座全体より見つけやすい道しるべになります。関連ガイド: 星座の見つけ方|北斗七星と季節の明るい星を手がかりに
アナレンマ
同じ場所から、同じ平均的な時計時刻の太陽の位置を一年間並べると現れる8の字形です。季節による赤緯の変化が上下の広がり、均時差が左右の変化に対応します。関連ガイド: アナレンマとは? 太陽が描く8の字のしくみ
アルベド
天体が入射光をどの程度反射するかを表す量です。月の幾何アルベドは約0.12と低く、金星の雲ははるかに多くの光を反射します。天体の大きさ、距離とともに、見かけの明るさを左右します。関連ガイド: 恒星の等級と限界等級 — 数字が小さいほど明るい理由
位相角
対象の天体から見た、太陽と地球のなす角です。0°ならほぼ全面、90°ならほぼ半分、180°なら主に夜側を見る配置です。外惑星の位相角は限られ、火星でも最大約47°です。
位置角
ある天体を基準に、別の点がどの向きにあるかを、天球の北から東へ測る角度です。通常の「北が上、東が左」の像では反時計回りです。日食の接触位置や、月縁で恒星が消える場所などを表します。関連ガイド: 日食の接触時刻C1〜C4|始まり・皆既・終わり
色指数
二つの波長帯で測った等級の差です。代表的なB−Vでは、小さい値や負の値は青い高温の星、大きい値は赤い低温の星に対応します。太陽のB−Vは約0.65ですが、星間物質による赤化なども影響します。関連ガイド: 恒星の等級と限界等級 — 数字が小さいほど明るい理由
うるう秒
原子時計に基づくUTCと、地球の回転に基づくUT1の差を制限するため、従来UTCへ挿入されてきた1秒です。2026年の国際度量衡総会の決議では、2027年5月20日から連続的なUTCへ移り、UT1との差の上限を3600秒とすることが決まりました。過去の時刻データには、適用当時のうるう秒の履歴が必要です。関連ガイド: ユリウス日、UT、TT、ΔT — 天文学の時間を知る
遠日点
太陽の周りを回る軌道で、太陽から最も遠くなる点です。地球は7月初めに約1億5200万kmの遠日点へ達します。北半球の夏に当たることからも、季節の主因が距離ではなく地軸の傾きであるとわかります。
遠地点
月などの地球周回軌道で、地球から最も遠くなる点です。月ではおよそ40万5000kmが目安ですが、距離は毎回変わります。遠地点付近の満月は、やや小さく見えるミニムーンと呼ばれることがあります。関連ガイド: スーパームーンとミニムーン|月の大きさが変わる理由

か

角直径
空の上で見た天体の直径を、角度として表したものです。度、分角、秒角を使い、太陽と月は約半度、木星は距離に応じて約30〜50″です。実際の大きさと距離の両方に依存します。関連ガイド: スーパームーンとミニムーン|月の大きさが変わる理由
カタログ番号
恒星などを天文カタログ内で識別する番号です。北極星はHIP 11767、HD 8890という別々の番号を持ち、Tycho-2では三部分のTYC番号を使います。一つの天体が複数の番号を持っていても、別の天体という意味ではありません。関連ガイド: 恒星をカタログ番号で探す|HR・HIP・HD・TYC
ガリレオ衛星
木星の主要な四衛星、イオ、エウロパ、ガニメデ、カリストです。1610年のガリレオの観測で知られ、約4.6〜5.7等の光の点として、安定させた双眼鏡でも見える場合があります。並び方は夜ごとに変わります。関連ガイド: 木星のガリレオ衛星|イオ・エウロパ・ガニメデ・カリスト
観測者の高度
観測地点の海抜や周囲からの高さです。高い場所では見える地平線が低くなり、出入りの時刻へ影響します。気圧による大気差や、特に近い月の観測地中心位置にも、小さな違いが生じます。関連ガイド: 大気差と地平線の俯角 — 出入りの時刻が変わる理由
観測地中心〈トポセントリック〉
地球中心ではなく、地表の観測地点を基準とすることです。特に近い月では、地心位置との違いが大きく、実際の出入りや掩蔽を考える際に重要です。
ガンマ〈食〉
日食では、影の軸が地球中心へ最も近づく距離を、地球赤道半径で表す量です。0に近ければ中心寄りを通り、絶対値が大きいほど縁寄りになります。月食でも同様に、月と地球の影の軸との位置関係を示す量を使います。関連ガイド: 日食のしくみ|皆既日食・金環日食・部分日食
擬本影〈アンタムブラ〉
本影の先端を越えた領域で、遮る天体が光源の中央へ重なっても、全体を覆い切れない場所です。月の本影が地表へ届かず、擬本影が当たる地域では金環日食になります。関連ガイド: 金環日食とは? 皆既日食との違いと太陽の輪
逆行
惑星が背景の恒星に対して、通常と逆の西向きへ動いて見えることです。地球が外惑星を追い越す、または水星・金星が地球を追い越す際の視線の変化で起こり、公転が逆転するわけではありません。関連ガイド: 惑星の逆行とは? 星座の中を戻って見える理由
極圏
およそ北緯・南緯66.6°の緯線を境とする地域です。幾何学的には、太陽が一日中沈まない日や昇らない日が現れる基準で、実際の境界は大気差や太陽の半径で変わります。地軸の傾きに伴い、緯線の位置も長期的に動きます。関連ガイド: 白夜と極夜のしくみ|太陽が沈まない・昇らない地域
極夜
太陽が一日中地平線上へ昇らない状態です。極に近いほど長く続きますが、太陽が地平線のすぐ下まで来る地域では、昼ごろに薄明の明るさがあります。極圏の線上で必ず長い極夜になるわけではありません。関連ガイド: 白夜と極夜のしくみ|太陽が沈まない・昇らない地域
金環皆既日食
一つの経路の中で、金環食となる場所と皆既食となる場所がある珍しい日食です。地球の曲率により、月までの距離と影の先端との関係が経路上で変わるため生じます。2023年4月20日の日食が一例です。関連ガイド: 金環日食とは? 皆既日食との違いと太陽の輪
均時差
真太陽時と平均太陽時との差です。地球の楕円軌道と地軸の傾きから生じ、一年を通しておよそ−14分から+16分の間で変化します。資料によって符号の定義が逆の場合があります。関連ガイド: 均時差と真太陽時|太陽の正午が12時でない理由
近日点
太陽の周りを回る軌道で、太陽に最も近い点です。地球は1月初めに約1億4700万km、水星は近日点で約4600万kmまで近づきます。
近地点
月などの地球周回軌道で、地球に最も近い点です。月では近地点の中心間距離が約35万6000〜37万kmの範囲で変わり、近くで満月になるとスーパームーンと呼ばれることがあります。関連ガイド: スーパームーンとミニムーン|月の大きさが変わる理由
矩
地球から見た天体の黄経が、太陽から東西へ90°離れる配置です。外惑星の東矩は夕方、西矩は明け方の子午線通過に関係します。月の上弦・下弦もほぼこの配置です。関連ガイド: 衝・合・矩とは? 惑星と太陽の位置関係
月相
太陽、地球、月の位置関係により変わる、月の照らされ方です。主な位相は新月、上弦、満月、下弦で、その間に細い月や凸月があります。一周期は朔望月です。関連ガイド: 月の満ち欠け|新月・上弦・満月・下弦のしくみ
月齢
直前の新月から経過した日数です。平均では約7.4日で上弦、約14.8日で満月付近ですが、月の速度は一定でないため、同じ月齢が毎回同じ位相を意味するわけではありません。関連ガイド: 月の満ち欠け|新月・上弦・満月・下弦のしくみ
限界等級
ある観測条件で、かろうじて見える最も暗い恒星の等級です。暗い空での肉眼の目安は約6〜6.5等ですが、薄明、月明かり、光害、視力、機材などに左右されます。関連ガイド: 恒星の等級と限界等級 — 数字が小さいほど明るい理由
元期
天体の位置や軌道要素が適用される基準時刻です。恒星では固有運動によって位置が変わるため、位置の元期を指定します。座標軸の向きを示す分点とは別の概念で、両者が同じ年を使う場合でも区別が必要です。関連ガイド: J2000とJNow — 歳差、章動と座標の基準
合
二つの天体の黄経、または資料の定義によって赤経が一致する配置です。太陽との合では、惑星は太陽に近い方向へ来ます。水星と金星には、地球と太陽の間の内合と、太陽の向こう側の外合があります。関連ガイド: 衝・合・矩とは? 惑星と太陽の位置関係
航海薄明
太陽中心の高度が−6°〜−12°にある時間帯です。海の水平線を見分けながら、明るい恒星を航海の測定に使える明るさの目安に由来する名前です。関連ガイド: 薄明とは? 市民薄明・航海薄明・天文薄明の違い
光球
太陽の目に見える表面に相当する、厚さ数百kmほど、代表温度約5800Kの層です。黒点、白斑、粒状斑が見られ、円盤の縁が暗くなる周縁減光も生じます。関連ガイド: 太陽黒点とは? 太陽活動の周期と安全な観測
光行差
光の速さが有限で、地球が太陽の周りを毎秒約30kmで動くために、天体の方向がわずかにずれて見える効果です。年周光行差は最大約20.5″に達し、精密な視位置では補正が必要です。
光行時間
天体からの光が観測者へ届くまでの時間です。遠い天体ほど長く、観測で見るのは、その時間だけ前の状態になります。精密な位置計算では、この遅れを考慮します。
恒星時
春分点の時角で表す、地球の自転を基準とした時刻です。地方恒星時は、その地点の上方子午線を通る赤経に対応します。通常の時計の標準時とは異なります。関連ガイド: 恒星時とは — 地球の自転と赤経を結ぶ時刻
恒星日
春分点を基準とする地球の一回転に対応し、平均太陽時で約23時間56分4秒です。太陽日より約3分56秒短いため、恒星は同じ時計時刻に日ごとに少し西へ進んで見えます。関連ガイド: 恒星時とは — 地球の自転と赤経を結ぶ時刻
高度
数学的な地平線から天体までの角度です。地平線で0°、天頂で90°、地平線下は負の値です。方位角と合わせて地平座標を作ります。関連ガイド: 太陽の方位と高度|太陽の位置を読み解く
黄道
恒星を背景にした太陽の見かけの年周経路で、地球の公転面を天球へ投影したものです。天の赤道に約23.4°傾き、月や主要な惑星はその近くの帯を動きます。関連ガイド: 天体座標の基本 — 地平、赤道、黄道座標系
黄道帯
黄道に沿い、太陽、月、惑星が主に動く天球上の帯です。天文学的な太陽の経路は、へびつかい座を含む13星座を通ります。占星術の等分された十二宮と、境界で定義される実際の星座は同じではありません。関連ガイド: 星座の見つけ方|北斗七星と季節の明るい星を手がかりに
光年
光が真空中を一年間に進む距離で、約9.46兆kmです。時間ではなく長さの単位で、恒星間の距離を表すのに使います。
ゴールデンアワー
低い太陽が、暖かい色の柔らかな光と長い影を作る時間帯です。写真の代表的な定義では、太陽高度約+6°〜−4°を使います。日の出入りを含み、長さは緯度と季節で変わります。関連ガイド: ゴールデンアワーとブルーアワー|光のしくみと撮影計画
黒点相対数
黒点群と個々の黒点を数え、群を大きく重み付けし、機材や観測者の違いを補正した太陽活動の指標です。ウォルフ黒点数とも呼びます。18世紀までさかのぼる長期記録があります。関連ガイド: 太陽黒点とは? 太陽活動の周期と安全な観測
固有運動
恒星の実際の宇宙空間での運動が、空の上のゆっくりした位置変化として現れるものです。通常は一年あたりの秒角またはミリ秒角で表します。多くは小さな値ですが、バーナード星は年に約10″を超えて移動します。関連ガイド: 恒星をカタログ番号で探す|HR・HIP・HD・TYC
コロングチュード
月面の朝の明暗境界線の位置を示す経度量です。上弦付近で約0°、満月付近で90°、下弦付近で180°、新月付近で270°という目安があり、地形が斜めの光で見やすくなる条件を考えるのに役立ちます。

さ

歳差
月や太陽が扁平な地球へ及ぼす重力などによる、地軸のゆっくりした首振り運動です。一巡は約2万5800年で、春分点は黄道に沿って年約50″移動します。精密な座標の時点をそろえる際に重要です。関連ガイド: J2000とJNow — 歳差、章動と座標の基準
朔望月
新月から次の新月までの平均約29.53日の周期です。恒星を基準にした約27.32日の公転より長いのは、その間にも地球が太陽の周りを進むためです。関連ガイド: 月の満ち欠け|新月・上弦・満月・下弦のしくみ
朔望の配置〈シジジー〉
太陽、地球、月などが、おおよそ一直線に並ぶ配置です。新月と満月が該当し、月が交点近くにあれば食が起こります。潮汐の作用が重なりやすい配置でもあります。関連ガイド: 月の満ち欠け|新月・上弦・満月・下弦のしくみ
サロス周期
223朔望月、およそ18年11日8時間の食の周期です。太陽、月、月の交点が似た配置へ戻り、似た食が起こります。ただし約8時間のずれにより、地球上の経路はおよそ120°西へ移ります。関連ガイド: 日食のしくみ|皆既日食・金環日食・部分日食
J2000
2000年1月1日12時の地球時TTを基準とする標準元期で、ユリウス日2451545.0に対応します。座標の文脈では、その時点の天の赤道と春分点の向きを基準とする意味でも使います。観測日付の座標へは、歳差などに加え、目的に応じた補正を適用します。関連ガイド: J2000とJNow — 歳差、章動と座標の基準
時角
観測地の子午線から天体まで、天の赤道に沿って西へ測る角度です。時間単位で表すことも多く、地方恒星時と赤経の差に対応します。上方子午線通過では0です。関連ガイド: 恒星時とは — 地球の自転と赤経を結ぶ時刻
子午線
観測地点の北と南の地平線、天頂、天の極を通る大円です。天体がここを通る瞬間が子午線通過で、時角や時刻の基準になります。
子午線通過〈正中〉
天体が観測地の子午線を通ることです。上方通過では最も高く、下方通過では最も低くなります。太陽の上方子午線通過が真の正午で、日本の大部分では南側で起こるため南中と呼ばれます。関連ガイド: 均時差と真太陽時|太陽の正午が12時でない理由
視差
見る場所を変えると、対象が背景に対して違う方向に見える効果です。恒星の年周視差は距離の測定に使い、近い月では地球上の観測地の違いだけでも約1°規模の位置差が生じます。
至点
太陽の赤緯が最も北または南になる、6月・12月の節目です。北半球ではそれぞれ夏至・冬至で、昼が最も長い・短い時期に当たります。南半球では季節が逆になります。関連ガイド: 春分・夏至・秋分・冬至|季節の節目を天文学で知る
市民薄明
夕方は日の入りから太陽中心が−6°へ達するまで、朝はその逆の時間帯です。明るい惑星や恒星が見え始め、屋外にも明るさが残ります。実際の見やすさは、天気や周囲の光などでも変わります。関連ガイド: 薄明とは? 市民薄明・航海薄明・天文薄明の違い
周極星
ある観測地点で、天の極の周りを回りながら地平線の下へ沈まない恒星です。どの星が該当するかは緯度で変わり、北斗七星全体が日本のどこでも沈まないわけではありません。極域の夏には、太陽も地平線上にとどまる周極の状態になります。関連ガイド: 白夜と極夜のしくみ|太陽が沈まない・昇らない地域
春分・秋分
太陽が天の赤道を越える3月・9月の瞬間です。昼夜はほぼ同じ長さですが、出入りを太陽の上端と大気差を含めて定義するため、昼は少し長くなります。時刻は地球全体に共通で、日付はタイムゾーンによって変わります。関連ガイド: 春分・夏至・秋分・冬至|季節の節目を天文学で知る
春分点
天の赤道と黄道の交点のうち、太陽が3月に南から北へ通る側の点です。赤経と黄経の原点で、歳差により背景の恒星に対してゆっくり移動します。関連ガイド: 赤経と赤緯 — 天球上の経度と緯度を読む
衝
外惑星が、地球から見て太陽と反対側に来る配置です。日没付近に昇り、真夜中付近に高くなり、比較的近く明るく見えます。最接近の正確な瞬間とは少しずれる場合があります。関連ガイド: 衝・合・矩とは? 惑星と太陽の位置関係
章動
地軸の長期的な歳差に重なる、比較的短周期の揺らぎです。主に月や太陽の重力によって生じ、主要な項は約18.6年、黄経方向の振幅は約17″です。関連ガイド: J2000とJNow — 歳差、章動と座標の基準
スーパームーン
近地点に近い満月の一般的な呼び名で、厳密な統一定義はありません。近い満月と遠い満月の極端な比較では、直径が約14%、円盤面積に対応する明るさが約30%違う場合があります。平均的な満月との差は、それより小さくなります。関連ガイド: スーパームーンとミニムーン|月の大きさが変わる理由
スペクトル型
恒星のスペクトルの特徴による分類で、主に表面温度と関係します。主要なO・B・A・F・G・K・Mは、高温の青い星から低温の赤い星へ並び、太陽はG2です。
星座
国際天文学連合が定めた88の天球上の領域です。日常の星座の絵や線だけでなく、その境界内の空全体を意味します。天球上の各点は、いずれか一つの星座に属します。関連ガイド: 星座の見つけ方|北斗七星と季節の明るい星を手がかりに
世界時〈UT〉
地球の実際の回転を基準とする時間尺度の系統で、現在の代表的な形はUT1です。原子時計に基づくUTCとは区別します。UTCとの結び付きは時刻制度の規則に依存し、2027年5月20日からの連続UTCへの移行も、この区別をなくすものではありません。関連ガイド: ユリウス日、UT、TT、ΔT — 天文学の時間を知る
赤緯
天の赤道から南北へ測る角距離で、北を正、南を負とし、+90°から−90°で表します。地球の緯度に似た座標で、天体が観測地点でどこまで高くなるかに関係します。関連ガイド: 赤経と赤緯 — 天球上の経度と緯度を読む
赤道座標系
天の赤道を基準とし、それに沿う赤経と、南北方向の赤緯で位置を表す座標系です。地平座標と違い、地球の一日の自転に伴う変化を直接受けませんが、基準の分点や恒星の固有運動などを指定する必要があります。関連ガイド: 天体座標の基本 — 地平、赤道、黄道座標系
赤経
春分点から東へ、天の赤道に沿って測る座標です。通常は0〜24時間を時・分・秒で表し、赤緯と組み合わせて天体位置を示します。地方恒星時との関係から、子午線通過を考えられます。関連ガイド: 赤経と赤緯 — 天球上の経度と緯度を読む
接食
恒星が月の縁をかすめる星食です。細い観測帯の中で、月縁の山と谷により、光が何度も消えては現れる場合があります。複数地点の精密な時刻記録は、月縁の形を調べる手がかりになります。関連ガイド: 月による星食とは? 恒星や惑星が月に隠れるしくみ
接触時刻
食や通過で、天体の円盤や影の縁が触れる瞬間です。日食ではC1〜C4、月食では半影に関係するP1・P4と、本影に関係するU1〜U4を使います。関連ガイド: 日食の接触時刻C1〜C4|始まり・皆既・終わり
絶対等級
恒星を10パーセクの距離へ置いたと仮定した場合の見かけの等級です。距離の違いを除いて恒星の光度を比べる指標で、太陽なら約4.8等です。太陽系の小天体には、太陽・観測者からの距離を1天文単位とする別の定義を使います。関連ガイド: 恒星の等級と限界等級 — 数字が小さいほど明るい理由
ZHR〈天頂出現数〉
放射点が天頂にあり、限界等級6.5等の暗い空など、理想的な条件で一人が一時間に見られる流星数へ規格化した指標です。現地で実際に見える数の保証ではなく、通常の観測では少なくなります。関連ガイド: 流星群の観察 — 放射点、ZHR、実際に見える数

た

大気減光
天体の光が地球大気を通る間、散乱と吸収によって弱くなることです。低高度ほど長い大気の経路を通るため影響が強くなり、色も赤くなります。実際の減光量は大気の状態で変わります。関連ガイド: 星を見るための暗さ — 薄明、月明かり、光害
大気差
地球大気の屈折によって、天体が幾何学的な方向より高く見える効果です。地平線付近の標準値は約34′ですが、温度や気圧の構造で変わります。出入りの時刻や低高度の精密な位置に影響します。関連ガイド: 大気差と地平線の俯角 — 出入りの時刻が変わる理由
太陽活動周期
黒点数、フレアなどに現れる、平均約11年の活動の増減です。磁場の極性が一周期ごとに反転するため、磁気的な一巡は約22年です。個々の周期の長さと強さは一定ではありません。関連ガイド: 太陽黒点とは? 太陽活動の周期と安全な観測
太陽面座標
太陽表面の緯度と経度を示す座標です。経度には、約25.38日の恒星に対する回転周期を基準とするキャリントン座標などを使い、黒点の位置を日を追って記録できます。関連ガイド: 太陽黒点とは? 太陽活動の周期と安全な観測
ダンジョン尺度
皆既月食中の月の明るさと色を、L0からL4までの5段階で表す観測尺度です。L0は非常に暗く、L4は明るい赤銅色や橙色で縁が明るい状態です。地球大気の粒子や、月が影のどこを通るかなどが影響します。関連ガイド: 月食のしくみ|皆既月食の赤い月と見える条件
地球時〈TT〉
地球上の観測に用いる天体暦の基準となる、一様な時間尺度です。国際原子時TAIより正確に32.184秒進みます。地球の回転に基づくUT1との差がΔTです。関連ガイド: ユリウス日、UT、TT、ΔT — 天文学の時間を知る
地球照
地球が反射した太陽光が、月の夜側を淡く照らす現象です。細い月のそばに円盤全体が灰色に見え、新月の数日前後の薄明に観察しやすくなります。関連ガイド: 地球照とは? 細い月の暗い部分が光る理由
地平座標系
観測地点の地平線を基準に、方位角と高度で天体の位置を表す座標系です。見る方向が直感的にわかる一方、地点と地球の自転によって値が変わります。関連ガイド: 天体座標の基本 — 地平、赤道、黄道座標系
地平線
数学的には、観測者の鉛直方向に垂直な平面が天球と交わる大円です。実際に見える地平線や稜線は、地形や観測者の高度で異なります。天体の高度や出入りでは、どの地平線を使うかが重要です。関連ガイド: 太陽の方位と高度|太陽の位置を読み解く
地平線の俯角
高い場所から見た地平線が、数学的な水平面より下へ下がる角度です。開けた見通しがあれば、太陽は低い場所より早く見え始め、遅く見えなくなります。関連ガイド: 大気差と地平線の俯角 — 出入りの時刻が変わる理由
地方真太陽時
その地点での実際の太陽の動きを基準とする時刻です。12時に太陽が上方子午線を通過します。標準時とは、観測地点の経度と均時差による違いがあります。関連ガイド: 均時差と真太陽時|太陽の正午が12時でない理由
昼夜等長日〈equilux〉
日の出から日の入りまでの昼と、夜の長さが実際に等しくなる日です。大気差と太陽の半径のため、春分・秋分とは少しずれます。北半球の中緯度では一般に春分の少し前、秋分の少し後で、緯度によって日付が違います。関連ガイド: 春分・夏至・秋分・冬至|季節の節目を天文学で知る
潮汐
月や太陽の重力が地球の場所ごとに少し違うために起こる、地球や海の周期的な変形です。新月・満月付近は大潮、半月付近は小潮になりやすい配置です。実際の潮位と周期には、海岸の地形や海の応答も関係します。関連ガイド: 月の満ち欠け|新月・上弦・満月・下弦のしくみ
通過〈トランジット〉
天文学では二つの意味があります。水星や金星が太陽の前を通るような円盤の前面通過と、天体が観測地の子午線を通る子午線通過です。文脈を区別して読みます。関連ガイド: 水星と金星の太陽面通過|しくみと観測の基本
月による掩蔽〈星食〉
月が恒星や惑星の手前へ来て隠す現象です。恒星は点状で、月に厚い大気がないため、急に消えたように見えます。月の視差が大きいので、時刻と可視性は観測地点に強く依存します。関連ガイド: 月による星食とは? 恒星や惑星が月に隠れるしくみ
月の交点
約5.1°傾いた月の軌道が、黄道と交わる昇交点・降交点です。新月または満月がその近くへ来ると、食の条件が整います。交点の向きは約18.6年で黄道に沿って逆向きに一巡します。関連ガイド: 日食のしくみ|皆既日食・金環日食・部分日食
Tycho-2
ヒッパルコス衛星のTycho装置の観測と、過去の位置カタログを組み合わせた、約250万個の恒星カタログです。位置、固有運動、二つの波長帯の明るさを含み、およそ11等までほぼ網羅しています。関連ガイド: 恒星をカタログ番号で探す|HR・HIP・HD・TYC
ΔT〈デルタ・ティー〉
地球時TTと、地球の回転を基準とするUT1との差です。地球の自転が不規則に変化するため、固定値ではありません。食の影が地表のどこへ来るかなど、精密な予報に重要です。関連ガイド: ユリウス日、UT、TT、ΔT — 天文学の時間を知る
天体暦〈エフェメリス〉
一連の時刻に対して、天体の位置やその他のデータを示す表、または計算結果です。日々の記録に由来する語で、Apphemerideという名前にもつながっています。
天頂
観測者の真上、高度90°の点です。天体の赤緯と観測地の緯度が一致すると、通過できる条件になります。太陽が天頂に来るのは、両回帰線の間に限られます。関連ガイド: 太陽の方位と高度|太陽の位置を読み解く
天底
観測者の真下にあり、天頂と正反対の点です。高度−90°に相当し、地平座標系の基準点になりますが、通常の空に見える点ではありません。
天の赤道
地球の赤道面を天球へ延ばした大円で、両天の極から90°離れています。赤緯はここから測ります。地平線とは東西で交わり、その最高高度は観測地の緯度の絶対値に応じて変わります。関連ガイド: 赤経と赤緯 — 天球上の経度と緯度を読む
天文単位
太陽系内の距離に使う長さの単位で、2012年から正確に149,597,870,700mと定義されています。地球と太陽の平均距離に近い大きさで、国際記号はauです。
天文薄明
太陽中心が地平線下12〜18°にある時間帯です。太陽が−18°より低くなると天文夜となり、散乱した太陽光の影響が通常ごく小さくなります。月明かりや光害の有無とは別の基準です。関連ガイド: 薄明とは? 市民薄明・航海薄明・天文薄明の違い
同期自転
自転周期と、中心天体を回る公転周期が等しい状態です。月は潮汐の作用でこの状態になり、地球へほぼ同じ面を向けています。ただし秤動により、長期間では約59%の月面が見えます。関連ガイド: 月の秤動とは? 半分以上の月面が見える理由
等級
天体の明るさを対数的に表す尺度です。数値が小さいほど明るく、5等級の差は光の量の100倍に対応します。明るい惑星などでは負の値になることもあります。関連ガイド: 恒星の等級と限界等級 — 数字が小さいほど明るい理由
土星の環の傾き
地球から土星の環面を見る角度です。約29.5年の土星の公転に伴い、横から見る0°付近と、大きく開く約27°の間で角度の大きさが変化します。北側と南側のどちらを見ているかも重要です。関連ガイド: 土星の環の見え方|傾き、消失、観測のポイント

な

日食の中心線
中心食で、月の影の軸が地表をたどる線です。通常は皆既や金環が最も長い付近に当たり、経路の両側には帯の境界があります。正確な最長地点は、影の運動や地球の形などにも依存します。関連ガイド: 日食のしくみ|皆既日食・金環日食・部分日食

は

パーセク
1天文単位が1″の角度を張る距離として定義される、天文学の長さの単位です。約3.26光年、約30.9兆kmに相当します。名称は視差と秒角に由来します。
薄明
日の出前、日の入り後に、大気が太陽光を散乱して空を明るくする時間帯です。太陽中心の地平線下の高度により、市民薄明〈−6°まで〉、航海薄明〈−12°まで〉、天文薄明〈−18°まで〉に区分します。関連ガイド: 薄明とは? 市民薄明・航海薄明・天文薄明の違い
半影
光源の一部だけが遮られる影の領域です。地球の半影へ入った月は軽く暗くなり、月の半影が当たる地表では部分日食が見られます。関連ガイド: 月食のしくみ|皆既月食の赤い月と見える条件
日の出
太陽の上端が数学的な地平線に現れる瞬間です。日の入りは上端が消える瞬間です。標準的な定義では、太陽中心が地平線下50′にある条件を使い、太陽半径約16′と大気差約34′を含めます。関連ガイド: 日の出・日の入りのしくみと時刻の調べ方
秤動
月を見る方向や、月自体の小さな運動によって、円盤が少しずつ首を振るように見える現象です。楕円軌道、自転軸、地表の観測位置などが関係し、長期間には月面の約59%が見えます。関連ガイド: 月の秤動とは? 半分以上の月面が見える理由
ブルーアワー
薄明中に、空が深い青となり、人工照明と空の明るさが近づく時間帯です。統一された公的な境界はなく、代表的な写真の定義では太陽高度約−4°〜−8°を使います。必ず1時間続くわけではありません。関連ガイド: ゴールデンアワーとブルーアワー|光のしくみと撮影計画
分点
太陽の視黄経が0°または180°となる春分・秋分の点、あるいはその通過の瞬間です。座標の基準となる天の赤道と春分点の向きを指定する文脈でも用い、J2000の分点などと表します。関連ガイド: 春分・夏至・秋分・冬至|季節の節目を天文学で知る
ベッセル要素
食の影の位置と大きさを、地球中心を通る基準面上で表す一組の量です。時間に伴う変化をまとめ、日食経路や、地点ごとの接触時刻を求めるために使います。関連ガイド: 日食のしくみ|皆既日食・金環日食・部分日食
方位角
地平線に沿って測る天体の方向です。ここでは北を0°とし、東90°、南180°、西270°と時計回りに数えます。別の基準を使う資料と比較するときは、原点と向きを確かめます。関連ガイド: 太陽の方位と高度|太陽の位置を読み解く
放射点
流星群の流星の経路を逆に延ばすと、集まって見える天球上の点です。平行に近い粒子の進路が、遠近法で一点から広がるように見えます。一般に高いほど、その群の流星を多く見られる条件になります。関連ガイド: 流星群の観察 — 放射点、ZHR、実際に見える数
北極星
こぐま座の約2等星で、北天の極から1°以内にあります。日本ではほぼ北に見え、高度はおおよそ観測地の緯度に対応します。歳差によって、長い年月では北の極に近い恒星が変わります。関連ガイド: 星座の見つけ方|北斗七星と季節の明るい星を手がかりに
本影
遮る天体の後方で、光源からの直接光が届かない領域です。月全体が地球の本影へ入ると皆既月食、月の本影が地表へ届く地点では皆既日食になります。地球大気で曲がった光などは、直接光とは別に入り込む場合があります。関連ガイド: 月食のしくみ|皆既月食の赤い月と見える条件
本影食分
月食の最大時に、月が本影へどれほど入り込むかを、月の直径を基準に表した量です。0より大きく1未満なら部分食、1以上なら皆既です。半影だけの月食では、計算上の本影食分は負になります。関連ガイド: 月食のしくみ|皆既月食の赤い月と見える条件

ま

明暗境界線
天体の昼側と夜側の境目です。月面では、この近くの山やクレーターが長い影を作り、地形の起伏を見やすくします。関連ガイド: 月の満ち欠け|新月・上弦・満月・下弦のしくみ

や

ユリウス日
日を連続した数で表す仕組みで、起点はユリウス暦の紀元前4713年1月1日正午です。月や暦の切り替わりに左右されず、日未満の部分は小数で示します。精密な利用では、その値がどの時間尺度によるかも指定します。関連ガイド: ユリウス日、UT、TT、ΔT — 天文学の時間を知る

ら

離角
地球から見た、天体と太陽の角距離です。内惑星の最大離角は、水星が約18〜28°、金星が約45〜47°で、それ以上遠くへ離れて見えることはありません。関連ガイド: 最大離角とは? 水星と金星が見やすくなる配置
流星
小さな塵などが地球大気へ入り、高速で発光する現象です。一般には流れ星と呼びます。光る現象が流星、地上へ残った物質が隕石で、同じ語ではありません。関連ガイド: 流星群の観察 — 放射点、ZHR、実際に見える数
流星群
地球が彗星や小惑星の塵の流れを横切る時期に、同じ放射点から現れるように見える流星の集まりです。多くは放射点の星座などから命名され、毎年ほぼ同じ季節に活動します。関連ガイド: 流星群の観察 — 放射点、ZHR、実際に見える数
流星の光度比〈ポピュレーションインデックス〉
一等級暗い流星になると数が何倍に増えるかを表す量で、通常rを使います。代表値は約2〜3.5で、小さいほど明るい流星の割合が多い群です。観測条件の違いを補正して流星数を比較する際に使います。関連ガイド: 流星群の観察 — 放射点、ZHR、実際に見える数
ルネーション
新月から次の新月までの、一回の満ち欠けの周期です。平均約29.53日ですが、一つひとつの長さは変わります。月齢や周期の進み具合を表す基準になります。関連ガイド: 月の満ち欠け|新月・上弦・満月・下弦のしくみ
レイリー散乱
波長よりずっと小さい粒子、たとえば空気分子による光の散乱です。短波長の青い光ほど強く散乱され、昼の青空や、低い太陽の赤い光に関係します。関連ガイド: 薄明とは? 市民薄明・航海薄明・天文薄明の違い

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